日記
その人を、僕は見ることが出来ない |
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日記 |
豪快に寝坊して、起きたら11時30分だった。
歯磨きしながら、いっそ開き直ってトンカツでも食って行こうか?とか考えたが、それは昨日もやったから止めておくことにした。
せめて昼休みが終わる前に会社に着こうと急ぐ。
通勤時間と言えない時間帯の通勤電車の車内は空いていて、僕は長椅子の端の席に座っていた。
上野でドアが開き、何人か乗客が乗り込んできた。ひどく腰のが曲がり、腰と頭が同じくらいの高さになっている婆さんが乗り込んできた。紫色のパンタロンに合わせた同系色のメッシュのブラウスは、40年前ならセクシーと言えたかも知れない。
その後ろから、青大将のような色の作業着の上着を羽織った爺さんが続いて乗り込んで来た。爺さんは濃い緑のズボンをロールアップし、靴下をくるくると丸めて踝を出していた。ある意味かわいい着こなしで、滑稽な気がした。
一瞬、婆さんの連れ合いかと思ったが、紫の婆さんは傍らをすり抜けた爺さんを一瞥して、そのまま別の方向に難儀そうに進んで行った。
電車のドアが、独特の空気が抜けるような、-いや実際抜けているのだが、プシュウ!という音を発して閉まる。
モーターが軽く唸り、ガタンゴトン、とありふれた音響だけが車内の空気を支配する・・・かに見えたが、違っていた。
「明日、朝9時だからよう!」
突然に大声が響いた。明瞭でハリのある声でそう語りかけたのはさっきの爺さんだ。電話でも始めたか。
「70人だ。向こうに110人いるから、70人で行く。明日は新宿で9時ね?」
「え?」
「そう・・・そうだよ、だからあいつらはちゃんと見てやいないんだから」
「とにかく9時。間違いないでな」
「だから、入り口に全部、チェックするための・・・え?」
「うん。あー、それは・・・・それはちょっと、何とも言えないな」
「そうだ、新宿西口の大ガードあるだろう。そこで夜10時に・・・。うん。」
身振りも交えながら、延々と、会話を続けていた。現地集合の仕事のことらしい。
相手はいまいち飲み込みが悪いようで、何度もの念を押しながら。時には、聞き返されたり、反論もされたりして答えに窮すことも。
爺さんを見ると、もちろん電話はしていなかった。
しかし、間違いなく会話している。下手な芝居ではない。話は、冗長だったが一貫していた。
どう考えても、見えているし、聞こえていた。その爺さんには目の前の相手が。
もちろん、僕には何も見えないし聞こえない。
その爺さんの話し相手は、そこにいたのか?いないのか?爺さんだけが見えているのか、僕だけが見えていないのか?周囲の人は、爺さんを一瞥して目をそらしたりするが、その反応は、「独り言を言う老人」に向けたものか、「大きな声で会話するうるさい老人たち」に向けられたものか、どちらともとれるものだ。
もちろん、僕は自分の認識をやたらめったらに疑うほど病んでいないから、「いない」と自信を持って断言できる。
しかし、それは状況次第だな、とも思った。
ハイリハイリフレハイリホー♪ハリハリフレッホッホー!HAHA! |
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日記 |
さてと。
日記を書かなくては。
今日は、こんなことを思い出した。
小学校で、定規の使い方を習ってしばらく経った頃だ。
目の前にある定規の1mm、1cm・・・という目盛りを見て、誰がこれを決めたのだろう、なんて誰もが考えるであろうことを思案していた。
そして、もしこの1mmという長さがこれの2倍の長さだったら(つまりメートル原器の長さが2倍、と今なら表現する)、世の中はどういう大変なことになるだろう?と考えた。で、全部同じく2倍なら別に問題ないのか、と考える。
そんなことを考えると今度は、「じゃあ、僕の1mmだけが実は他人の2mmだったら?」そう考えた。
だって、この1mmという長さは、所詮誰かがどこかで決めたものであって、この世に最初から存在しているような絶対のものではないのだろ?だったら、僕だけ思い違いをしているかも知れない。
僕が1mmと思っている大きさは、この定規の1mmと一致しているが、この定規の1mmを見て「ああ、これくらいだ」と思っている長さは、「1mmだ」としか表せない。他人の見ている1mmと一致していることを確認したいが、「1mmだよね?」という確認は無意味だ。「爪の横幅の1/10くらい」(この頃分数は知らないがな)とか、そういう直接触れるものとの対比にすれば、視覚によらないで他人と話が出来るが、しかし爪の横幅の認識も僕のそれと他人のものは違うかも知れない。
ぞっとした。
僕は、「すべてを勘違いしていて」他の人もすべて勘違いしていて、お互いに、違う「1mm」を基準に話をして、通じた気になっているが、実はぜんぜん違う長さで話をしていて、そのズレを確認することが出来ない。
何せすべてだ。何から何までだ。鼻くその直径から100mトラックまで、すべて、実は皆が皆、「自分尺度」なのだ。
100mを走る時間があまり変わらないことは、自分尺度のズレを否定してくれない。時間も同様かも知れない、と当然思い至るからだ。僕の1長さ単位は彼の2長さ単位で、僕の2時間単位は彼の1時間単位。
まずい。これはどうしようもなくまずいぞ。
と、しばらく恐怖に慄いたあと、ふと、「じゃあ、結局問題ないってことじゃないか」と気が付いた。
安心と同時に、すばらしい発見をしたと、今度は嬉しくなった。
そして、急ぎ家に帰り、もっと拙い言い方で母親に熱烈に説明したりしたが、あまり取り合ってはもらえなかった。最初は不満だったが、うん、確かにどうでもいいことだとも思えた。
日記を書いてみたはいいが、僕の日記は、いつも話がもの凄く古いな。
でもいいじゃないか。今日はこれを思い出した、という話だ、だからこれは今日の話だ。
思い出話 |
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日記 |
これって、トップページを見ると何か投げっぱなしのボールがあちこち転がってるような感覚で、淡白で掲示板的な見た目のせいかついついくだらない返信を書いてしまう。
人のエントリーをネタにして勝手な持論をまた投げっぱなしにしても・・・とも思うが、
ヘルプによれば、
思ったこと、感じたことを気軽に投稿、返信できます。
なので、まあいいんだろ。
返信ばかりじゃアレなんで今日の日記も書いておこう。
腕立て伏せを100回やってみた。健康のためだ。
これで終わりじゃさびしいから、ふと思い出したことでも書いてみよう。
よく見ていた夢がある。
浮遊感を味わう夢だ。
最初は浮いていると思っていたが、だんだん、どっちが上でどっちが下かわからなくなる。感覚を頼りに判断しようとしても、たまにグルっと感覚がズレて結局、わからなくなる。
闇じゃないが暗い。
寒さや熱さはない。
随分と、長いことそこにいる気はした。
体は自由が利き、動かせる。移動も出来る。でも誰もいないし何もないので意味がない。
いや、意味は無くもない。
出口があった筈だという認識があるからだ。どこかに明るいところがあったか、或いは出たら明るいということか、とにかく、出口があって、この空間の外に出れば明るい、そしてそこにいろんな物や人がいる、つまり普通の生活に戻れるという確信を持っている。
だが問題は、その出口の場所が見つからなかったり、見つけたと思っても向かおうとした矢先に見失ったりすることだ。
結局出られず、延々と彷徨う。彷徨うという表現はズレてるかも知れない。
幸い、腹は減らない。疲れもない。
だから、倒れるような心配はない。
でも、いい加減に寂しくなって来るのが問題だ。
ここは寂しい。出ることが出来れば解決するのに、出口は遠くないのに、なのに上手く出られない。
それが、何度も何度も繰り返し見た夢だ。
やがて、どうにもならないと絶望したあたりで涙が出て、顔を伝うその感覚で目が覚める。で、部屋を見て安心する。ただ、すぐにもう一度眠るのは怖かった。また同じ夢を見そうで。
改めて字にすると、ずいぶんとアレな感じだけど、実際こんなのを何度も見てはビビっていた。自分の中では、長らく最悪に怖い夢だった。ホラーなのとはちょっと違う。どうしても叶えたい願いが叶わないと絶望する感覚が非常に怖い。
あの怖さに比べたら、現実生活での大小の失敗など怖いことはない。何とでもなる、か、何とかならなくても構わない、かだ。どっちも大きな問題じゃない。
電話は電話するためのものだから電話なんだろ |
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日記 |
だから携帯電話は電話が出来れば事足りるのに、なんでスティルカメラにビデオカメラで飽き足らず、メールにブラウザにフェリカにテレビ、なんでそんなにアレもコレも携帯しなきゃ気が済まない?バカか?病気じゃねえのか?
そんな風に思うことがたまにある。
で、昨日、僕の携帯の液晶が壊れた。割れたようだ。
画面が一切出てこない。従って、映像はもちろん見えないし、メニューの操作が出来ない。
つまり、使えなくなった機能は、テレビ、カメラ、メール、ブラウザ、電話帳などなど。
使える機能もある。電話だ。電源OFF/キャンセルボタンを何度か押して初期状態を作り出し、数字で番号を打って電源ON/ダイヤルボタンを押せば、電話はかけられる。実際何度か電話は使った。
ON、OFFボタン(固定電話なら受話器置く場所のボタンか)+ダイヤルするための番号キーがあるだけ。これはまさに、電話本来の必要十分な機能だ。
で、死ぬほど不便なのですぐに修理に出した。
よし、僕の初めてのブログも2日目に突入したわけだが |
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日記 禁煙 減煙 |
2ヶ月くらい前からタバコを、極端に減らした。
それまでも、ヘビースモーカーではなかったのだが。
で、どのくらい極端に減らしたのかと、つまり2ヶ月くらい前から一本も吸ってない。
で、ついさっき、ふと・・・一本吸いたくなって、安物だが長いこと使っているZippoにオイルを入れてポケットに突っ込み、原付スクーターでタタタタタ・・・とコンビニへと走った。
静かな夜の駐車場(灰皿はそこにある)で、久々に吸ったらさぞ美味かろうと、わくわくしながら、パッケージを剥ぐと、懐かしいメンソールの匂い。僕はスースー派だ。一本取り出してやおら銜える。
カキン!とかなり小気味よい音を立ててZippoを火を点し、タバコに火を移す。
そして、すうーーー、と空気と煙をマイフェイバリットなブレンド比で吸い込み、一瞬止め、ふぅーーーー・・・、とゆっくり吐き出す。
美味い。・・・・のかな?よくわからない。
まあ、雰囲気的には美味い気がした。
じっとしてるとハーフパンツから出たスネ毛混じりの生足に蚊がたかりそうなので、所在なくうろうろしながら2口、3口と続け紫煙を吐き出す。
煙が、味蕾に絡みつくような感覚。うん、これだ。
久しぶりの、という新鮮な感覚が薄れるにつれ、実感する。やっぱりタバコは美味くなかった。
他にも2、3の些細な理由はあるが、大きな理由としては、美味いと思わなくなったから吸うのを減らそうと思ったのだった。
また当分、タバコは吸わなくていいや。
と、そう思った。
僕の周囲の禁煙に失敗している人たちは、よく、飲み会などで勢い周囲につられて一本吸ってしまい、ひどく後悔した様子を見せて、そのまま数本吸い、そして翌日からは普通に吸っているということがあった。
僕は禁煙してはいないので、一本吸ったくらいで敗北感も挫折感も感じやしない。だから破れかぶれで明日からまたスパスパ吸う必要もない。
僕は自分の意思の弱さを、ある程度しっかり意識できてる。意識してれば対処できることもあると思っている。
ま、結論を一言だけで言うと、「さすが俺だ」。
ははは、言ってて自嘲するが。
いま、ストップウォッチを止めた |
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日記 |
左腕に目をやる。
「壊れない、狂わない、止まらない」時計に必要であろうすべての要件を満たしたデジタル時計だ。
ストップウォッチ・モードで示されている時間は、いよいよ、ちょうど8時間を超えた。
つまり、あれからもうそんなに時間が経ったということか。
ちょうど8時間前。
僕は会社の隅の方の薄暗い部屋、部屋というには小さすぎる気がするその一角で、じっと佇み待っていた。
さっきからじっと耳を傾けている、シュー・・・というその音がやがてゴボゴボと不規則に脈打つような音に変わり、僕は、その煮えたぎった熱湯を・・・・ベリベリ、と引き剥がした蓋との隙間から「香わさびきのこそば」のカップに線まで注ぎ込んだのだ。
そしてきっちり3分待つためにストップウォッチをスタートさせ・・・そのまま・・・。
忘れた。
そばを最初に啜った時は、10分近くたってたよな、たぶん。
意味ねえ・・・。
ちきしょう、退屈な日常を綴ってやる |
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日記 |
そうだな、そう、今僕は非常に頭が痛い。首の後ろが重い。目の奥がズキズキする。奥歯が浮き上がるような違和感もある。何故か?
単に寝不足なんだよ!
日記だ。そうだな、この、今僕はいるのは会社の自分の席だ、ここから目に映るものでも書いてみようか。
外は・・・ブラインドが降りてるから見えないや。
で、向こう側の壁にはロッカーだ。白と表現しても日常レベルでは違和感のない程度の灰色の壁に沿って、それよりやや黄色っぽいロッカーが並んでいる。その前には観葉植物。なんだあれ?なんであんな・・・1平方メートルだけ熱帯雨林を演出してみたかのように、密集させて何鉢も置いてあるんだ?しかも全体に萎れ気味だ。いつもながらこの会社はそのあたりのセンスと配慮に欠ける。
天井には幾何学的に並んだ蛍光灯、3本一組で1ユニット。6ユニットを並べて1行。それが1行、2行、と2行目の左から3列のところに、段ボール。
・・・なんで天井に段ボールが張り付いているんだ?箱の状態のままで。
・・・。
・・・これは・・・いま、見たままの景色を書いているのだが・・・これは日記ではないな。出来事じゃないもんな。風景だ、静物だ。日常を書き連ねる、と言ったって、特別に理由なく自分の周囲の静物を書くのは日記じゃないな、やはり。
ああ、こんなことをブログだ日記だなんて。まったくもって、なんてつまらない話だ。まるで仕事に身が入らない。面白いこともない。
お、そう書いたら日記っぽくなったぞ。しめしめ。